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タフな毎日を送る学校教員のためのブログ

#0094 面談のレシピ~「気持ちがわかる」の脳科学

エドガー・アラン・ポーの作品
『盗まれた手紙』の中で
オーギュスト・デュパンがこんな話をする。

「その人が今何を考えているのか知りたいとき
表情をそっくりに作る。
そうすると、考えやら感情が浮かんでくるから
それが見えるのを待つ」


この話は、実際に脳で起きていることに沿っている。
相手の気持ちを推測できるのは
ミラーニューロンという神経が
相手の表情を自動的に模倣しているから
なのだそうだ。

ならば
自分の顔が動かせなかったら
相手の表情を知覚しづらくなるのか?
それを検証した実験がある。

顔を自由に動かせるグループに比べて
鉛筆を口にくわえ、動きが制限されたグループは
他人の表情に現れる変化を見分けるタスクで
明らかに成績が劣っていた。

表情を知覚するとき、脳では

ミラーニューロンが表情を脳内模倣する
・感情中枢に信号が送られる
・神経活動が感情を感じさせる
(ほほえんでいたら「喜んでいるのね」
まゆをひそめていたら「悲しいのかな」)


ということが起きている。

人はある意味、実際に「体験」しながら
気持ちを理解しているのだ。


自分の顔さえ動けていれば
放っておいても脳が教えてくれるものだったとは。

知ってたら、面談するときの心構えが変わったかな
と思ったので、シェア。

英語版タイトルの方がcoolだと思う参考図書はこち

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ミラーニューロンの発見:物まね細胞が明かす驚きの脳科学
“Mirroring People: The New Science of How We Connect With Others”