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タフな毎日を送る学校教員のためのブログ

#0290 提案が尊重され続ける

「誰も置いていかない合意形成」、フォーマルコンセンサスを学ぶワークショップに行ってきた。
(過去記事はFormal Consensusカテゴリからどうぞ)

会議の場で話がどんどん違う方向に進み、途中で「…そもそもなんだっけ?」となったことや、最初の提案からかけ離れた決定がなされて「そういうことがしたかったんじゃないんだけど…」とモヤモヤしたことがある。

フォーマルコンセンサスを体験したときには、提案が尊重され続けていると感じた。場に出された提案は、提案者のものでなくみんなのものという共通理解がある。そして一方で、提案者の「こうしたい」も大事にされ続ける仕組みがあるように思った。

話し合いに進む前に、議題自体を理解するための質問を受け付ける時間帯がある。「それをやるかやらないか」でなく「それがどういう提案なのか」をハッキリさせるために情報を共有する。提案者が「こうしたい」と言える最初の機会になる。

次に「やるかやらないか」の話し合いに移るけれど、そのときに参照するのは「グループの価値観」。そこに集まっている人たちにとって、提案を扱う価値があるかどうかについて合意を得る。

このように進むから、気がかりをリストアップし解決していく頃には「どうしたらこれができるか」をみんなで考えている状態になる。提案者のそもそもの意図に関わるような気がかりが出てきたら、ここで発言できる。

同じ話になったり、話が反れたりしないシステムがあって、プロセスの間ずっと、提案が大切にされ続ける。会議がそういう場であってほしい。

☆アレクサンダー・テクニークの国際会議、Alexander Technique International用ハンドブックが公開されています
"On Conflict and Consensus: A Handbook on Formal Consensus Decision-Making"