#0296 人生やり残しスペシャル~留学
楽器を3つやってみたり、1600時間のトレーニングを受けてみたり。興味が変わり続ける私の人生で唯一「学校で学ぶ・教える」ということだけが一貫していた。しばらく教え続けていて、「学びたい!」のほうに大きく振り子が振れたのかもしれない。
2500語の志望動機を書くには、自分の全人生をストーリーにして語る必要があった。書いてる時間より泣いてる時間のほうが長かった出願用エッセイが、ようやく完成しつつある。
ブログでサステナビリティについて14、「ていねいな発展」について33の記事を書いてきた。この内容をもっと深く学ぶには、スウェーデンに行くのが一番いいと思った。コースのタイトルは「持続可能な社会のための戦略的リーダーシップを学ぶ修士課程」。The Master’s Program in Strategic Leadership towards Sustainabilityの頭文字を取って、MSLSと呼ばれている。
留学といえば大学院生のときにサマーコースを受講しに行ったことならあるけれど、私は海外で暮らしたことがない。在学中はオーケストラと勉強に夢中だったから、日本にいることを選んだ。そもそも、英語が大好きなわりには英語圏の国にあまり魅力を感じなかった。それでもなんだかずっと、心残りや憧れがあったんだと思う。
そんな私にぴったりの、英語で開講されるスウェーデンのプログラム。北欧は初めてだけど、きっと気に入る。
ちなみにアレクサンダー・テクニークは、このプログラムで学ぶ「対話の場づくり」の手法に親和性が高いと思っている。いずれにせよ自分が使うし、どこでも教えられる。なにかの形で続けていくと思う。
というわけで、上手く行けば8月からスウェーデンに行きます。が、単願なので不合格だったら日本にいます…。4月に結果発表。
☆私のストーリーを、こちらのワークショップでお話させていただくことになりました
#0295 生きてるってなあに
個人的にどうしてもコント「テリーとドリー」が脳内再生されてしまうこの話題。大真面目に、福岡伸一博士の本をこの順序で読むことをものすごくオススメする。キャッチーなトピックでこの話題に慣れ親しんだあと、様々な分野の人との対談を通して世界が広がる。
福岡博士は生命を「動的平衡(dynamic equilibrium)にあるシステム」と定義する。その土台となった、シェーンハイマーの研究がある。
体内に取り込まれた栄養はどうなるのか。マウスの体内で燃やされてエネルギーとなり燃えカスが排出されるだろうという仮説のもと、実験が行われた。結果、アミノ酸はバラバラに分解されて全身に散らばり、ありとあらゆる臓器や体組織を構成するタンパク質の一部になった。その間、マウスの体重は増えなかったので、元あったものと置き換えられていることになる。
私たちの体は、通り過ぎつつある分子が一時的に形作っているもの。生命現象は構造ではなく「効果」だという。
「つまりそこにあるのは、流れそのものでしかない。その流れの中で私たちの身体は変わりつつ、かろうじて一定の状態を保っている。その流れ自体が『生きている』ということ」
『新版 動的平衡』p261
思ったことが2つある。ひとつは”You are what you eat.”(人はその食べるところのもの)の意味が、本当に文字通りだということ。物理としてそういうことが起きていると実感して初めて、なるべく身体にいいものを通過させたいと本気で思うようになった。
もうひとつは、「諸行無常」とか「ゆく河の流れは絶えずして」とか文学にうたわれていたのがこういうことだったのかと腑に落ちた。なんだか気が楽になった。
この本からは他にもシェアしたい話題があるので、また。
#0294 【ワークショップのご案内】「教員のパラレルキャリアを考える」
働き方・生き方を考える学校の先生向けワークショップにて、お話させていただくことになりました。
「生き生きしている大人と触れ合うことが、生徒にとってもプラスになるはず。教員の多様な働き方を、資源として学校に還元できるのではないか」という、モデレーター川瀬さんのお呼びかけに心を動かされました。
大切なことを、大切にできていますか。
実現したいことを、実現できていますか。
自分の人生を見つめる時間へのお誘いです。2/4の午後、代々木上原でお待ちしています。