Just Be You

タフな毎日を送る学校教員のためのブログ

#0155 何が新しかった?

レッスンで、生徒さんにやってみせてもらって
「どうでしたか?」と尋ねたとき
「○○ができませんでした」という返答はよくある。

そういう場面でどうしたら
学びを最大にできるか。

リンクレーターさんという方の
ボイストレーニング合宿に参加した友人が
工夫のヒントをくれた。

リンクレーターさんはこう言ったそうだ。


「何が新しかった?」
「どんな発見があった?」
「どんなことが興味深い?」
って言い換えて。


なるほど。そうすることで
できたかできなかったじゃなく
何が起きたかを把握できる。

そうやって伸びていけたら
きっと楽しい。

#0154 今、全部、ベスト。

アレクサンダー・テクニークは
効率的な身体の使い方のレッスンで

困っている動作や伸ばしたいスキルについて
実際にやっているところを見せてもらって
身体のデザインに沿った
動きのオプションを提案します。

という説明を最近はよく使っているのだけれど
一度、こういう反応があった。

「え、じゃあ私、肩こりとかあるんですけど
私の動きで悪いところが見えてるんですか??」

…いいえ!
(英語だとA definite NOの感じで)

レッスンでは
「どんな提案ができるかしら?」という意図を持って
動きを見ているのであって
普段はそれをしていない。
というのがひとつ。

もうひとつは
その人が選択しているやり方は
その時点で知っている情報を最大限使って
ベストを尽くしているやり方だから
それが「悪い」という観点からは、見ない。

そもそもできていることだから
そのままやっていていい。

そしてもしよかったら
新しい選択肢を試してもらって
気に入ったら使ってください。

新しい「ベストのやり方」に
出会えるかもしれないから。

「悪いところが見えてるんですか?」
と尋ねた方にそうお話したら
ホッとした様子だった。

レッスン=正す、直すもの
という考えは自分にも染みついていたから
「悪いわけではないし、直す必要もない」は
しっかり伝えていきたいメッセージのひとつ。

#0153 決めておかない

変化する状況に対応するのに
ありとあらゆるケースを予測して網羅して
作った一連のルールって
費用対効果、どのくらいなんだろう。

根底にある価値観さえゆるがなければ
細かいところについては
「決めておかない」というのも
役に立つ気がする。
自分にとって。組織にとって。

決めておかなかったことは
その都度、選択し続ける。
めんどくさそうに見えて実は
話が早かったりするんじゃないか。

それで思い出したのが
サウスウェスト航空の話。

「私たちは、最安航空会社である」
というシンプルなルールだけが決めてあり
従業員はどんな場面でも
これに基づいて意志決定をする。
「司令官の意図」と呼ばれる概念だそうだ。

計画より、意図の共有に時間をかけてもいいのかも。


☆出典:
記憶に焼きつくアイディアの話で紹介した本。
例によって原題が素敵で、”Made to Stick”。
http://amzn.to/2oXJxNi