#0138 何これ、素敵!を言葉にしてもらった気がした
木のろくろ引きで動物の形を作る様子を
実演してもらえるセミナーがあった。
私は元々
ものが作られるところを見るのが大好きで
ガラス張りの厨房、工場の映像から
自動もみじまんじゅう焼き機に至るまで
釘づけになる。
そんな面白そうなセミナー、行くに決まっている。
というわけで参加したら、やっぱり楽しかった。
丸い切り株を削っていって
「これで原形が完成しました」と言われても
輪っかにしか見えないそれを
輪切りにすると、動物が現れる。
ライフェンドレーエン(ドイツ語で輪+削る)
という職人技だそうだ。
私はたぶん
小さい子たちと同じぐらい、目を輝かせていたと思う。
道具を扱う手や身体の
動きの美しさにも心を打たれた。
感激のあまり
アレクサンダー・テクニークの師匠たちを誘って
もう一度参加した。
お一人が、こうコメントした。
「職人さんが子どもたちと接している時
手作りで質の高いおもちゃを子どもたちに届けるという
深い使命感が見て取れて感動した」
もうお一人は、こうコメントした。
「孫にこれをあげて
物を大切にすることを教えたい。
今の時代は何でもすぐ手に入って
おもちゃの代わりがいくらでもあるから」
ハッとした。そういう見方もあったのだ。
深い何かを、その場で言葉にできる人たちは
自分が大切にしている価値観を
よく知っているのだろうと思う。
私は私で、一体どこに心を動かされたのか
改めて考えるきっかけになって
ありがたかった。
☆展覧会情報はこちら
ヨーロッパの木の玩具-ドイツ・スイス、北欧を中心に | 目黒区美術館
実演はもうないけれど、映像と作品を見ることができるし
作られた動物を買うこともできる。
おもちゃで遊べるコーナーもあり。