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タフな毎日を送る学校教員のためのブログ

#0287 「誰も置いていかない合意形成」のために、すぐできそうなこと3

Formal Consensusを学ぶワークショップに参加してきた。日本ではまだあまり知られていないが、イギリスの社会活動で効果が実証されている、協力し合うための要素が詰まった手法。

[満員御礼]誰も置いていかない合意形成 - Formal Consensus Ver2.0

「誰も置いていかない合意形成」のプロセスの中ですぐ使えそうなことの3つめは、「合意」の意味について:

目指すはConsensus(合意)であって
Agreement(同意・賛成)ではないと知っておくこと


Consensusの定義はここでは「それが起こることを許す」。気に入っていなくても賛成していなくても「気がかりはないので、それが起こってもいいです」という意味。それに対してAgreementは、相手の意見を気に入って賛成している状態。

つまり、全員が提案に同意・賛成していなかったとしても「合意している」と呼べることになる(「妥協」と違うのは、妥協は気がかりがあるままあきらめるのに対し、合意は気がかりがない状態のことを言うから)。

これを聞いて最初は「ああ、やっぱり全員が賛成する案なんてムリなんだ」と、正直ちょっとがっかりした。でも考えてみたら、案を通すために根回しや説得で賛成してもらおうとするのって、「人」よりも「案」のほうが大切になっていないか。

そうする代わりに「ここまで話したことについて、気がかりはありません。それが起こることを許します」を繰り返していくことで、みんながYesと言えるアクションをみんなで見つけていく。型に従って進めていくだけで、会議が軽やかに心地よく進む。

フォーマル・コンセンサスの素敵なところは、その場にいる人たち全員が大切にされることだと思う。これが広まってほしいし、私はこれをファシリテートできるようになりたい。

 

☆アレクサンダー・テクニークの国際会議、Alexander Technique International用ハンドブックが公開されています
"On Conflict and Consensus: A Handbook on Formal Consensus Decision-Making"

http://www.learningmethods.com/pdf/on%20conflict%20and%20consensus.pdf