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タフな毎日を送る学校教員のためのブログ

#0289 発言のしやすさはどこから来るのだろう

「誰も置いていかない合意形成」、フォーマルコンセンサスを学ぶワークショップに行ってきた。
(過去記事はFormal Consensusカテゴリからどうぞ)

ワークショップの後半で、ある提案について実際に話し合ってみたときを振り返って「発言のしやすさ」が印象に残った。私が経験してきた会議と全然違う。なぜだろう。

ひとつは、「誰も置いていかないために、何かあったら言ってね」という場であるという理解が、システムとして共有されていること。

・提案が明確化され、話し合う価値があると合意できたら、その提案はみんなのもの
・場に出された気がかりは、個人のものでなくみんなのもの
・参加者は発言すること、先に進み続けることに対して責任を持つ(合意に至ったらその前のプロセスに戻らない)

ということを全員が知った上で話し合いが始まるから。

もうひとつは、「私の意見」の代わりに「私の気がかり」を言うことが求められているからだと思った。「意見」を言おうとすると色々考えてしまって言い出しづらくなるけれど、「気がかり」ならとりあえずパッと言いやすい。出された気がかりを今話し合うのか、後の段階で話し合うのかは、ファシリテーターが判断してくれる。その安心感もあって、当日はある意味「空気を読まずに」発言できたのが新鮮だった。そして発言することで、必ず何らかの形で場に貢献できているという実感もあった。

「私の気がかり」について考え続ける。気がかりを大切にしてもらえる。そういう場でなされる話し合いからどんなものが生まれてくるか、ワクワクする。


☆アレクサンダー・テクニークの国際会議、Alexander Technique International用ハンドブックが公開されています
"On Conflict and Consensus: A Handbook on Formal Consensus Decision-Making"